『任意売却・競売になる主な例(パターン)!』
不動産競売を任意売却によって回避することが可能です。
任意売却について
住宅など不動産を購入するときに、ほとんどの人は住宅ローンなどのお金を金融機関から借ります。金融機関は融資の担保として、購入した不動産に抵当権などを設定しますが、この不動産を売るときには抵当権などを解除(登記抹消)してもらうことが必要です。抵当権などを解除してもらう為には、融資金の残額をすべて返済することが前提です。住宅ローンの残高よりも高く売れれば何ら問題はありませんが、残高を下回る金額でしか売れない時には全額の返済ができません。ローンの支払いが難しくなってしまった時や家を売っても残りの住宅ローンを一括返済できないなどの時は、金融機関は最終的に担保不動産を差し押さえた上で、不動産競売の申し立てをします。この競売によってあなたの不動産が処分される前に、債権者(お金を貸してくれた金融機関)のすべて承諾・同意を得て住宅を売ることを任意売却(あなた自身の意思で売却すること)と言います。返済しきれなかった債務を残したままで抵当権などを解除してもらいます。
※注意点
- 任意売却とは通常の不動産売買と違って、専門的な知識や経験をもとに債権者(利害関係人の全て)からの同意を取り付ける作業が必要となります。
- 任意売却は債権交渉や差押解除などがからむ特殊な売買です。通常の不動産知識に加えて、税や法律知識が必要になります。調整役としての仲介業者の采配力量が如実に現れる場面が多々あります。
- 任意売却は与えられた時間との勝負です。いつまでも任意売却できるとは限りません。債権者(利害関係人の全て)が許可した期限までに決済を完了させなければならないのです。何事にも早めの決断が必要です。
任意売却を行うための一般的手順
任意売却を行うための一般的手順の大体が下記のような流れになります。
- 所有者・債務者の調査(債権者、債権額、利害関係者の調査)
- 不動産の調査(担保不動産)
- 担保不動産の査定評価(取引事例等実勢価格)
- 回収額の見込み検討(見込配分表作成)
- 所有者との意思確認
- 利害関係人(担保権者等)の意思確認(債権額確認)
- 媒介契約締結(価格、配分額等の合意)
- 販売活動(買受人探し)
- 売却価格の調整、見直し
- 売却代金の配分(買主出現、売買契約)
- 配分案の合意(利害関係人全員の合意)
- 取引日等打合せ(残代金等の確認)
- 退去(引越し)
- 取引日(抵当権の解除、放棄等・売却代金の配分)
任意売却マネジメントでは、あなた(所有者)に代わって『自宅の売却』や『債権者(借入金融機関)との交渉』をさせて頂き、今後のあなた(所有者)の生活の再建のサポート・アドバイスをさせて頂きます。
もちろん任意売却では、あなた(所有者)の為に引越費用の捻出を認めてもらえるケースもあります。
また、競売よりも精神面での負担が少しでも軽減できたりと、任意売却のメリットが多くあるため、弊社では任意売却をお勧めしています。
不動産の任意売却は早期相談が重要です!
Q&A
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『任意売却』をするのに当たって費用はいるのですか?
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弊社は、任意売却における特別な費用・料金はいただきません。
その理由は、通常は所有されているご自宅(不動産)を売却した場合は、その売却代金全額を債権者(借入金融機関)へ返済する必要がありますが、債権者(借入金融機関)との話し合いで、売却に必要な諸費用を売買代金から差引し、残りを債権者(借入金融機関)へ返済する事によって、ご相談者様の負担は一切ありません。
あなたにお金を貸してくれている債権者側より仲介手数料を頂けるようお願いしています。上記手数料の割合は、依頼者(あなた)と結ぶ専任媒介契約書の中に明記いたしております。
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『任意売却』した後、残ったローンはどうなるですか?
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当然残ったローン(残債)は払っていかなくてはなりません。
しかし、今まで通りに払えない事は債権者(借入金融機関)も分かっているので、債権者(借入金融機関)と相談の上、『生活の範囲内で、返済の出来る金額』で返済していく事になります。
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『任意売却』で売却できなかった場合はどうなりますか?
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不動産の売買ですから当然、買主がいて価格が折り合わなければ契約は成立しません。
金融機関が競売の取り下げ、もしくは延期を申し出なければそのまま競売へと移行してしまいます。
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『任意売却』より自己破産を考えていますが?
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依頼者(あなた)の状況にも因りますが、基本的に弊社は自己破産を勧めてはいません。
債権者(借入金融機関)は自己破産することを前面に押出すと、任意売却の交渉に応じてくれなかったり、条件面での譲歩を見出せない場合が多々あります。
まず①任意売却をする。そして次に②自己破産の手続きをして頂く方がよいと考えています。売却後、自己破産を希望の場合は、提携の弁護士もしくは提携の司法書士の先生をご紹介致します。
任意売却と競売の違いとは?
任意売却での不動産売却と、競売での売却の場合を書き出し、違いを比較してみます。
任意売却と競売の大きな違いはいくつかあります。主に4つ挙げてみました。
「金銭面」・「精神面」・「時間」・「債権者」の4つです。
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任意売却 |
競売 |
価格 金銭面 |
市場価格に近い金額
競売より高い価格での売却が可能
諸費用を売買代金から捻出できる
↓
住宅ローン残債が競売よりか少ない
(返済金額が多い)
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市場価格の6~7割程度
相場よりも安い金額で落札
税金等の滞納がそのまま残る
↓
住宅ローン残債が多く残る可能性
(返済金額が少ない)
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プライバシー (精神面) |
交渉の窓口は任意売却を依頼した業者
上手くすれば事情を知られず売却が可能
↓
プライバシーが守られる
住み続けることも可能
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新聞・インターネットで公表される
近所・職場に知られる可能性あり
↓
近隣に知れ渡る
必ず立ち退かなければならない
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引越し (時間) |
引越時期を事前に協議の上決定できる
引越費用を確保できる交渉も可能
↓
交渉することにより融通が利く
相対的に完了までの時間は短い
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落札されれば、強制退去も
資金は一切受け取れない
↓
交渉の余地なし
相対的に完了までの時間は長い
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その後 (債権者) |
残債務の返済について債権者と相談できる
返済計画(柔軟に対応してもらえる)
↓
再出発可能!
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印象が悪いので対応は厳しい
ご自身で対応模索(一括返済も)
↓
家庭崩壊・自己破産の道へ
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任意売却は不動産のプロにおまかせください
不動産競売について
裁判所は、債務の履行ができなくなった債務者等、すなわち借金を返済できなくなった人などが所有する不動産を差し押さえ、裁判所の管理のもと、入札方式で売却します。そしてその代金を債務の弁済にあてる手続を取り扱っており、これを不動産競売といいます。
期間入札は、競売での売却方法として現在最も多く利用されている方法です。裁判所が一定の入札期間を設けて、その期間内に入札を受け付け、開札期日に入札参加者等立ち会いのもと開札し、最高額で入札した人に売却する方法です。
資格
原則としてどなたでも買受けの申出ができます。
但し、以下に掲げる者は買受けの申出ができません。
- 債務者
- 裁判所が買受の申出人を一定の資格を有する者に制限した場合
(例えば農地など公告に記載されます。)その資格を有しない者
- 談合、入札妨害等売却の適正な実施を妨げる行為をした者等
(民事執行法71条4号)
基本的に競売不動産はメリットもあれば、デメリットもあります。
メリットとして、
- 一般的な市場価格の約3,4割程度安い
- 稀少物件がある
- 登記手続は裁判所が行ってくれる
デメリットとして、
- 事前の内見ができないし、調査期間が短い
- 保証金の納付が必要(2割程度)
- 必ず落札できるとは限らない
- 明渡が困難な場合がある(占有者がいる場合)
- 落札したら、返金・クレームが一切効かない
- 落札後のケアは自費で行わなければならない
期間入札手続き
競売物件閲覧開始
- 売却される不動産の表示、最低売却価額保証の額及びその提供方法、入札期間及び開札期日その他入札についての必要事項は金沢地方裁判所(以下裁判所)の掲示場に掲示されています。また北国新聞にその要旨が掲載されます。
不動産競売物件検索
- 売却される不動産に関する用益権等の権利関係を記載した「物件明細書」「現況調査報告書」「評価書」の各写しは裁判所の掲示場前に備え置いてあります。
不動産の選択・調査
「物件明細書」「現況調査報告書」「評価書」を参考に、現地で競売物件を自分の目で確かめたり、登記所などで権利関係を調べるなど、必ず自ら調査することが必要です。
入札
■ 入札書の記入方法
- 入札書はペン又はボールペンで記入して下さい。
- 入札人欄は住民票、商業登記簿等の記載に従って正確に記入し、記名押印して下さい。
- 代理人によって入札する時は、本人の住所使命のほか代理人の住所氏名を併記して下さい。
- 入札者は、原則として売却物件ごとに一枚を使用してください。ただし、一括売却のときは、一括とされた物件を併せて一枚の入札書を使用してください。
- 一事件に数個の物件があり、これが個別に入札に付されているときは、物件番号欄に入札する物件の番号を記入してください。これ以外の場合は、物件番号欄の記載は不要です。
- 入札価額は、必ず、公告記載の最低売却価額以上にしてください。
- 入札価額を書き損じたり訂正したときは、新たな入札書用紙の交付を受けて書き直してください。
入札書
■ 保証金
公告に記載されている保証金を、次のいずれかの方法で提出してください。
- 入札保証金の振込
株式会社北國銀行本店 当座預金
(口座番号)008738
(口座名)金沢地方裁判所
歳入歳出外現金出納官史
- 支払保証委託契約の締結
銀行、損害保険会社、農林中央金庫、商工組合中央金庫、全国を地区とする信用金庫連合会、信用金庫又は労働金庫と、支払保証委託契約を締結する。
振込依頼書
■ 用意するもの
- 入札書
- 住民票(個人の場合)
- 資格証明書(法人の場合)
- 委任状(代理の場合)
- 買受適格証明書(農地の場合)
- 共同入札の許可書(共同入札希望の場合)
上記1~6を事件番号・物件番号及び開札期日を正確に書いた白封筒に入れ、必ず封をしてください。入札書1枚につき、白封筒1通を使用してください。
白封筒
- 入札保証金振込証明書(執行官室で交付される)
振込証明書
- 支払保証委託契約締結証明書
上記7、8のどちらか。(絶対に白封筒に入れてはいけません)
■ 入札の方法
執行官に直接提出するか、執行官宛に郵便もしくは信書便(民事執行規則第47条)により送付します。
送付の場合は、上記1~6の入った白封筒と、上記7、8のどちらかを共に茶封筒に入れ、茶封筒に「期間入札用」と表示し、入札期間内に必着するように送付してください。
入札期間経過後に到着した入札は無効です。
※注意事項※
- 現金及び小切手は、保証として使用できません。
- 保証は入札一件ごとに、提出してください。
- 入札は同一売却物件ごとに、本人又は代理人を問わず一人一回に限ります。
- 一度提出した入札書及び保証の変更、取消はできません。
- 最高価買受申出人及び次順位買受申出人以外の保証金はすみやかに返還されます。
- 買受人が所定期間内に残金を納付しないときは、原則として保証の返還を請求することができなくなります。
■ 入札にあたっての注意点
- 裁判所(不動産競売物件情報サイト )で物件の詳細を確認の上、希望物件を直接確認する必要があります。
裁判所の資料と現状が異なる場合がございます。(調査時以降の変化)
・占有者(入居者)が変わっている
・管理費等の延滞金が増えているなど
- 占有者に対しての明渡し請求ができるか?
裁判所で占有者に対しての明渡し請求が可能であっても、占有者が協力しない場合がございます。
(訴訟や強制執行などの手続きが必要の場合があります)
- 落札後の残代金の納付期間が定められている。
- 入札後に競売の申立てが取下げ等の理由で買受(購入)出来ない場合があります。
上記事項にご注意して、よく確認してから入札に参加してください。
手続きに不慣れな方は、当社へご用命ください。
当社は地方裁判所の不動産競売物件情報を提供し、物件調査から入札価格のアドバイス、落札後の手続きから引渡しまでをお客様のご希望に沿ってコンサルティングを行っております。 また、何かと面倒な裁判所の手続きもすべて当社が代行をいたします。 競売物件についての豊富な知識・経験・実績をもつ当社にぜひお問い合わせ下さい。
当社は、初回(30分)無料、次回より相談料(5,000円)、落札の場合のみ入札価格の 3% を成功報酬としてお預かりさせて頂きます。
その他、立退き等の諸経費はお客様にてご用意願います。
別途、現地調査・物件調査を希望される場合は、費用体系は以下の通りとする。
費用 = (直接人件費(①)円 × 従事日数)+ 経費(②)円 + 特別経費(③)円
① 直接人件費(当社標準額 : 一日一人当り 10,000円とする)
② 経費(申請費用、印刷費、複写費、資料調査費、交通費等の当該業務に関して直接必要となる経費の合計)
③ 特別経費(出張経費、宿泊料その他依頼者から特別の依頼に基づいて必要となる額)
開札期日
開札は、公告に記載された開札期日に裁判所売却場において行います。
入札をした人は、開札に立会うことができます。
入札した人のうち最高額を提示した人が「最高価買受申出人」となり、買い受ける権利を取得します。
次順位買受けの申出は開札期日に行うことが必要です。
なお、わからない点については、執行官又は不動産競売係書記官にお尋ねください。
■ 保証の返還
- 最高価買受申出人及び次順位買受申出人の提供した保証は、たとえその額が公告所定の額を超える場合であってもその差額は返還しません。
- 最高価買受申出人等以外の買受申出人に対しては、次の方法で保証を返還します。
- 保証が支払保証委託契約締結証明書による場合、開札期日終了後、直ちに申出があればその場で証明書を返還します。
- 保証が振込送金で提供された場合は、後日、当裁判所から入札保証金振込証明書に記入された保証提供者(買受申出人)の希望内容にもとづいて返還します。
■ 農地の買受申出人の許可書の提出
農地の最高価及び次順位買受申出人は、所有権移転についての知事または市町村農業委員会の許可書を、売却決定期日までに当裁判所に提出しなければなりません。
売却許可決定
公告に記載された期日に開かれ、売却の許可、不許可を決定します。なお、買受人が売却代金から配当を受けるべき債権者であり、配当者等の額を差し引いて代金を納付することを希望するときは、売却決定期日の終了までに当裁判所にその旨を申し出なければなりません。
代金の納付
売却許可決定が確定したときは、1か月以内の日を代金納付の日と定め、買受人に通知しますから期間内に代金を納付して下さい。
代金納付により不動産は買受人の所有となりますが、期間内に代金を納入しないときは売却許可決定は効力を失い、以後代金を納付することはできませんし、先に提出した保証の返還を請求することもできません。
登記
所有権の移転など、登記の手続は裁判所が行います。
引渡命令
引渡し命令とは、所有権の移転後も、以前の所有者が引き渡さない場合、占有者を競売物件から退去させる命令のことです。代金納付から6ヶ月以内に裁判所に申し立て、裁判をしてもらいます。裁判所は、基本的に不良債権を処理するために売却を行うので、買受人に対するケアーはほとんどありません。ですから引渡し請求など、自分で申告しない限り明渡しがなかなか受けられないこともあります。また、引渡しに関して占有者が協力しない場合、訴訟や強制執行などを行わなければいけないケースもあリます。
不動産引き渡し
所有権を取得した買受人は、競売不動産に住み続ける者がいる場合でも、その人に対して引渡しを求めることができます。
※一部、引渡しを求められない場合があります。